金管楽器とは? ~金管楽器の種類~

今回は「金管楽器」について見ていきましょう。

金管楽器といえば「トランペット」「ホルン」「チューバ」等が挙げられ、

それでは「金管楽器」について簡単に見ていきましょう。

もくじ

金管楽器とは

まず、管楽器についてみていきましょう。

管楽器は長い管に息を吹き込んで音を出す楽器で、「金管楽器」と「木管楽器」の2つに分類されます。

金管楽器の特徴の一つが「マウスピース」です。マウスピースと言っても格闘技をしている人が歯を守るためにつけているものではなくて、唇の振動を楽器に伝えるために使われます。

木管楽器は人の息ではなく空気でも音を鳴らすことができますが、金管楽器はマウスピースを使わなければ音を出せません。

これが金管と木管の違いです。金属でできていようが、木でできていようが関係ないのです。

わかりにくい名前になってしまいましたが、この定義を覚えておきましょう。

金管楽器の材質

ブラスの種類

金管楽器はブラス(真鍮(しんちゅう))でできています。

真鍮は鮮やかな金属で見た目が美しく、更には錆びにくいので楽器によく使われるようになりました。

銅と亜鉛からできているのですが、それらを混ぜる比率から「イエローブラス」と「ゴールドブラス」に分かれます。「イエローブラス」は銅70%、亜鉛30%からできており、金色に輝きます。これが一番普及している材質でやや軽さがある吹き心地です。

一方「ゴールドブラス」はその名前のとおりではなく、銅の配合比率が高いためイエローブラスにすこし赤みがかかっている色になります。銅が85%、亜鉛が15%で、比較的重みのある音が出ます。

材質を見てきましたが、表面の仕上げ方法にも注目してみます。

表面の仕上げ方法

金管楽器の表面は主に「ラッカー」と呼ばれる塗料が塗られています。

ラッカーが塗られていると硬さや耐久性が上がるだけでなく、磨くことで光沢が得られます。

基本的には楽器を守る役割があるのでラッカーは施されるのですが、あえて金属をそのまま露出させ空気と触れさせて錆びさせる作り方もあります。

それはラッカーを施さないことからノーラッカー(アンラッカー)と呼ばれて、サビがつくので見た目は飴色のようになります。

他の塗装方法としてはメッキ加工があります。

メッキは金や銀、ニッケルなどの金属で塗装します。見た目が銀色や黒(ニッケル)の色になるのはもちろん、ラッカーよりも薄く塗られるので柔らかい音がなります。

金管楽器の種類

種類を全部合わせると限りがないので、代表的な4つを紹介します。

ホルン

ぐるぐると巻かれた管が特徴的な楽器です。

木管楽器によく馴染むので、一緒に使われることもありますし、同じフレーズを演奏することもあります。

一番小さいマウスピースを使用して演奏することから演奏が難しく、一番難易度の高い金管楽器としてギネスに登録されています。

ホルンの種類としては「フレンチホルン」や、他には「シングルホルン」や「アルトホルン」などがあります。

モーツァルトのホルン協奏曲第一番 の曲名は知らないかもしれませんが聞いたことがあるでしょう。

この曲を聞いてみると弦楽器との相性が良いのがわかりますし、細かい音の移動もきれいに繋がったうえで美しく響いています。

モーツァルト ホルン協奏曲第1番 - Mozart Horn Concerto No.1

トランペット

金管楽器の王道ともいえます。

ピストンと呼ばれる指で押す部分が3つあり、押し方によって音階が変わります。金管楽器の中では音域が広く、メロディパートを演奏できる華やかな楽器です。

トランペットの特徴はなんといってもよく伸びる高音なので、ファンファーレにも使われます。

次の動画では、息の量による強さと長さの調節とビブラートのかけ方にご注目ください。

16分音符を細かく弾いているのにもかかわらず重ならずにわかれて聞こえる技術は圧巻です。

the cleanest trumpet solo

トロンボーン

片手で長い管を前後にスライドさせることで演奏できます。音にグラデーションがある唯一の金管楽器と言われています。

クラシックや吹奏楽はもちろん、ジャズやポップスでも使えます。

次の動画では息をするタイミングとサビの安定感にご注目ください。

Bメロの連続して音を出すところも息の強さが一定で、安定感があります。

【トロンボーン】King Gnu-白日【Trombonecover】

チューバ

管楽器の中で一番大きくて、一番低い音を出す楽器です。

その管の長さはおおよそ10mといわれています。ポップスやロックで言うエレキベースと同じく曲の底を支える役目があるので目立つことは少ないですが、必要不可欠な楽器です。

最も肺活量が必要で、重さもある程度ある楽器です。

次の動画を聞いてみましょう。普段は低音を担当するチューバは、ここでも一つその役割に当たっていますが、意外と高い音もしっかり出ますので、トランペットやトロンボーンが演奏するパートもできちゃいます。

なめらかで途切れないのですが、音の一つ一つはわかりやすく、さらにとても優しい音色です。

【チューバ4重奏】愛をこめて花束を / Superfly

金管五重奏

金管五重奏と呼ばれるアンサンブルは主に「トランペット2本」、「フレンチホルン」、「トロンボーン」、「チューバ」が使われます。

次の動画では左から順番にトランペット、ホルン、チューバ、トロンボーン、トランペットです。

メロディを弾く楽器は所々変わっていますが、一番盛り上がるところはやはりトランペットが担当しています。

チューバは一定のリズムで一番低い音を出しているのがわかるでしょう。さらにホルンもチューバに合わせて同じリズムを取っています。

トロンボーンは開いている中音域を埋めるようにメロディの補助として演奏していますね。

《金管五重奏》となりのトトロ・メドレー/久石譲  《Brass Quintet》My Neighbor Totoro Medley /Jo Hisaishi

まとめ

今回は金管楽器について見ていきました。

  • 管楽器のひとつでマウスピースを使って演奏します
  • 代表的な楽器はトランペット、チューバ、ホルン、トロンボーンなど
  • クラシックや吹奏楽だけでなくポップスやジャズでも活躍します


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