鍵盤楽器とは? ~鍵盤楽器の歴史と種類~
今回は「鍵盤楽器」について見ていきましょう。
鍵盤楽器といえばピアノを思い浮かべる人が多いと思います。形は似ていますがそれ以外にもオルガンやシンセサイザー、アコーディオンなどがあります。
それでは「鍵盤楽器」とはどのような楽器なのか詳しく見ていきましょう。
もくじ
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鍵盤楽器の特徴
鍵盤楽器とはどれも鍵盤を持ち、鍵盤を叩く事によって音が出る楽器全般を指します。
代表的な楽器はもちろんピアノで、他にはオルガンやシンセサイザーがあります。
楽器によって用途は様々ですが、主旋律を弾いて主役になることもできるし、和音を奏でて曲を支える場合もあるので、役割は曲や構成によって異なります。
鍵盤楽器一つで曲が作れますからね。
ソロで演奏するときはリズム、メロディ、ハーモニーのバランスが重要ですが、アンサンブル形式で演奏する場合にはメロディーかハーモニーが重視されます。
登場する場面は合唱形式やオペラや劇でもつかわれるので、使用範囲は最も広いのが特徴です。
余談ですが、「キーボード」という物は鍵盤楽器全体を指すことが多いので、「鍵盤楽器=キーボード」と捉えてください。
鍵盤楽器の歴史
中世はキリスト教の音楽でオルガンが使われるようになりました。ここからオルガンは教会音楽の礼拝や伴奏で使われています。
ルネサンス期に「クラヴィクール」や「ハープシコード」、バロック期には「フォルテピアノ」といった楽器がでて来ます。その後の古典派期にはフォルテピアノが現代のピアノの形になり、モーツァルトやベートーヴェンといった作曲家が登場します。
ロマン派期になるとショパンやリストなどの作曲家がピアノの技術やレパートリーを増やしていきました。
近代に入ると電子ピアノやシンセサイザーが登場します。それからクラシック音楽だけでなくポップスやジャズなど様々なジャンルでキーボードが使われるようになりました。
数々の音楽家がピアノを使って作曲したので、言うまでもなく楽器を代表する楽器ではあるのですが、他の楽器に比べて様々な変化があったというわけではないのです。
鍵盤楽器の種類
鍵盤楽器の中でも代表的な7つを紹介します。
ピアノ
楽器の王様と言われるピアノは一般的には黒鍵白鍵合わせて88鍵あります。
1オクターブに12鍵盤あるので7オクターブ以上演奏することができます。ちなみに最低音がA1(ラ)で、最高音がC7(ド)です。
他の鍵盤楽器は88音構成で作られるか、それよりも少ない72, 60鍵盤で作られます。
ピアノは内部に弦が張ってあるので、実は弦楽器でもありますし、鍵盤を叩いて演奏するので打楽器でもあります。
ピアノ一台で曲が成立するくらい汎用性が高い楽器で、王道中の王道の楽器であるため、言わずもがな人気の楽器です。
ちなみに正式名称は「グラビチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」です(長いですね...)。
電子ピアノ
電子ピアノ(エレクトリック・ピアノ)は弦を叩く音を電子音に変換して音が出るピアノです。
グランドピアノではなくて電子ピアノのほうが曲に合うからという理由で採用される場合もありますが、家でピアノの練習をするために使う場合もあります。
安いものだと1万円以内で買えますし、場所節約のために縦置きにしたり、音が気になるからイヤホンやヘッドホンから音を出したりと、自宅の環境によらず使用できます。
Top of the world [日本語訳・英詞付き] カーペンターズ
シンセサイザー
電子音を合成(Syncesize)することで色々な音を出せる楽器で、作曲の自由度が高いのが特徴です。
1970年代に単純な波形を組み合わせて作成するアナログ・シンセサイザーが人気を博し、1980年代にはデジタルシンセサイザーが登場しました。
EDMを演奏する場合はシンセサイザー必須ですが、ポップスやロックでも聞く機会が増えましたね。
イントロからシンセサイザーの良さに引き込まれるこちらをお聞きください。
【シンセ】GET WILD / TM NETWORK 【弾いてみた】シティハンター
アコーディオン
見た目が有名なアコーディオン。その特徴的な見た目から「蛇腹楽器」と呼ばれています。
様々なタイプがありますが、一般的には利き手で鍵盤を弾き、反対の手でボタンを押さえたり、空気を送り込んだりしています。
ボタンを押すことでベース音を出したり、和音を奏でたりすることができたりします。
【ハウルの動く城】人生のメリーゴーランド【アコーディオン】Howl's Moving Castle
オルガン
オルガンは教会で演奏されたパイプオルガンが発祥で、鍵盤に対応するパイプに空気を流すことで音が出ます。
パイプを通じて音を出すことから管楽器の仲間とも言えます。
オルガンとピアノの違いには強弱がないことや音の減衰がないことが挙げられます。パイプオルガンでは鍵盤を強く抑えても弱く抑えても音の大きさは一定で出続けるのでです。
エレクトーン
オルガンを日本で独自に開発、発展させてできたのがエレクトーンです。
エレクトーンは楽器の名前というよりは、ヤマハ株式会社が販売する電子オルガンの名前です。
鍵盤は上と下にあり、さらに脚も頻繁に動かして演奏します。
FINAL FANTASY Ⅴ【 ビッグブリッヂの死闘 】エレクトーン演奏
鍵盤ハーモニカ
幼稚園や保育園、小学校で使用した人が多いのではないでしょうか?
息を吹き込むことで音が出るようになります。その音色は特徴的で極めればこんな事もできます。
まとめ
今回は鍵盤楽器について見ていきました。
- 鍵盤楽器は鍵盤と呼ばれる叩くと音がなる楽器
- ピアノの他にシンセサイザー、アコーディオン、オルガンなどがある
- メロディー、ハーモニー、リズムのいずれも担当できる万能楽器