ジャズとは? ~5種類のジャズと成り立ちの歴史~
音楽のジャンルの一つに「ジャズ」というものがあります。
ジャズはカフェやバーで流れていることがあり、おしゃれな雰囲気なのが特徴です。
他にも、ロックは8ビートでリズムが刻まれることが多いのですが、ジャズはスウィングと呼ばれる4ビートがメインなので普段JPOPやロックを聞いている人はリズムでしょう。
それではジャズとはどのような音楽ジャンルなのかを見ていきましょう。
もくじ
ジャズの特徴
ジャズを演奏するときに使用される楽器はドラムやピアノといった楽器から、サックスやトランペットなども使われます。
特に必要な楽器があるわけではなくピアノだけやサックスだけでもジャズとして成り立ちます。
演奏する際の人数は1人でもできますが、2人~6人で構成されることが多いです。それ以上、特に20人以上になると「ビッグバンド」とも呼ばれます。
さらにジャズはアドリブがあることが特徴で、楽譜なしにその場で演奏することもあれば、メロディとコードだけが書かれた楽譜を手に、演奏しながら個性を出していく場合があります。
流れとしてはその曲のテーマ→ アドリブ → テーマに戻ってくるパターンが多いです。
楽譜がないなんて考えられないですね...。
ただ、それがジャズの魅力なのかも!
他にも、「アフタービート」と呼ばれるリズムが特徴で、通常JPOPなどの4ビートでは1拍目と3拍目が強調されますが、ジャズの場合は2拍目と4拍目が強調されます。
よく聞く表打ち(ダウンビート)
ジャズで出てくる裏打ち(アフタービート)
ジャズの歴史
ジャズは1863年の奴隷解放宣言から徐々に始まり、1900年ごろにでき始めたと言われています。アメリカで演奏されていたラテン系音楽と西洋音楽が融合してできたジャンルです。
その当時のジャズは後にルイジアナ州のニューオリンズという地名が発祥と言われるのでニューオリンズジャズとも言われます。
そこからジャズが浸透していき、1930年頃からは20人程度で演奏するスウィングジャズが流行しました。
戦後になってくるとジャズの特徴であるアドリブが主体になるビバップが始まり、そしてより自由なフリージャズやモードジャズが登場し始めました。
このようにジャズは100年以上の歴史を持ち、自由さを求めて変わっていきました。
今出てきたスウィングジャズやフリージャズとは何なのかを見ていきましょう。
ジャズの種類
ジャズの中でも代表的な4つを紹介します。
ニューオリンズジャズ
ニューオリンズジャズとはディキシーランドジャズともいわれ、ジャズの始まりでもあります(ちなみにディキシーとはアメリカ南部諸州の俗称です。)
トランペット、トロンボーン、そしてクラリネットの3つを中心に、ドラムやチューバがリズム隊になって演奏されるのが特徴で、そこにピアノやギターを加えられることもあります。
Meet Me On Frenchmen Street / Shamarr Allen
https://www.youtube.com/watch?v=qVAgpM67JzE
スウィングジャズ
スウィングジャズとは1930~1940年代に盛んになったジャンルで10人以上で演奏するのが特徴です。
スウィング(swing: 揺れる)という名前の通り、跳ねるようなリズムでノリやすい音楽なので、明るくダンスパーティーのような曲が多いです。
ジャズには分類されますが、ジャズの特徴であるアドリブはほとんどなく楽譜に沿って演奏されます。というのもこの当時はまだジャズをアドリブで演奏することはなかった時代なので今のジャズ感はあまりないのです。
一時期盛り上がっていたスウィングジャズですが、1940年からは戦争が増えてしまったため、大人数で演奏するビッグバンドは経営的にも厳しく、さらには聞き手も少なくなってしまったので衰退していきます。
SING SING SING / Louis Prima
https://www.youtube.com/watch?v=79vtRZSLvfw
ビバップ
ビバップ(bebop)とは1940年代から始められたジャズの一つで、2~6人の人数で演奏されます。
ここから戦後になるのでこれ以降のジャズを「モダンジャズ」と言います。
ひとつ上で紹介したスウィングジャズとは対象的に戦後から自由を求めるようになってきたので、アドリブが多かったり、BPMが200を超えるような速いテンポの曲が多いのです。
ここからいわゆるジャズのイメージが出来上がっていきます。
ではビバップの父と呼ばれるチャ-リーパーカーから一曲紹介します!
Billie's Bounce / Charlie Parker The Savoy Recordings
モードジャズ
モードジャズとはビバップは様々なコードを使って演奏するのに対し、モードジャズは一つのコードで演奏するのが特徴です。
モードとは日本語で「旋法」と言い、音の配列のことを指します。モードとは具体的にはイオニアンやドリアン、ロクリアンなどの7種類に分類され、音と音の感覚に注目して分類された考えで、現在でもモードに注目して曲が作られることがあります。
そのようなモードに注目した考えなのですが、コード進行が持っている曲の雰囲気を変える動きが無いため同じようなムードが続きます。
Miles Davis - So What (Official Audio)
フリージャズ
フリージャズとは1950年代末から、1960年代に流行ったスタイルで、ビバップ、モードジャズなどから脱却しようとした運動が発展して作られました。
音楽ではメロディーやリズムが重要ですが、フリージャズでは本当に自由です。
これも今までの音楽に対する反動で、演奏者が自由に演奏して良いので一度きりの曲が出来上がるのが良さではあります。
自由すぎるが故に良さがわからない人が多数います...(私もですが)
Ornette Coleman - Lonely Woman
まとめ
今回はジャズについて見ていきました。
- 100年ほど前にラテン系と西洋系音楽が合わさってできたジャンル
- ドラムやピアノ、サックスやトランペットを用いて演奏される
- 楽譜通りに演奏される時代もあったが、自由さを求めてアドリブが使われるようになった
日本ではやはり歌を歌いたい人が多いため、ボーカルありの曲が好まれますが、ぜひ歌詞のないジャズも聴いてみてください
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